エンジニアを目指している方の中には「インフラエンジニアとは何だろう?」と思う人も多いのではないでしょうか。本記事ではインフラエンジニアの仕事内容、必要なスキル、そして未経験者が目指すためのポイントをわかりやすく解説します。本記事ではインフラエンジニアの仕事内容、必要なスキル、そして未経験者が目指すためのポイントをわかりやすく解説します。15年以上インフラエンジニアとして働いてきた私の経験談も交えながら、キャリアを築くためのヒントをお伝えします!
インフラエンジニアとは?
「インフラエンジニア とは」、コンピュータシステムを支える基盤(インフラ)の設計・構築・運用・保守を担当するエンジニアのことです。ITインフラにはサーバやネットワーク機器、OS、仮想化技術、クラウドサービスなど、多岐にわたる技術要素が含まれます。具体的には、以下のような役割を担います。
- サーバの設計・構築
┗ サービスを稼働させるためのサーバのスペック選定や仮想化プラットフォームの構築 - ネットワークの設計・運用
┗ 社内や外部との通信を安全・高速に行うためのネットワーク構成・機器の設定や障害対応 - セキュリティ対策
┗ 不正アクセスや情報漏洩を防ぐためにファイアウォールやVPNなどのセキュリティ機器・設定の運用 - クラウド環境の導入
┗ AWSやAzureなどのクラウドサービスを活用し、リソースの管理や最適化を行う - 運用・保守と障害対応
┗ 常時稼働が求められるシステムの安定稼働を支え、障害発生時には迅速に原因を特定して対処する
インフラはまさにITの“土台”となる部分であり、サービスやアプリケーションが安定して動作し続けるために欠かせない存在です。
インフラエンジニアと他エンジニアとの違い
一口に「エンジニア」といっても、サーバーサイドエンジニアやフロントエンドエンジニアなどさまざまな職種があります。それぞれ担当領域が異なるため、インフラエンジニアとの違いを理解しておきましょう。
サーバーサイドエンジニアとの違い
- サーバーサイドエンジニア
┗ 主にWebサービスやアプリケーションの機能を実装し、プログラミング言語(Java、Python、PHPなど)を使って開発を行う - インフラエンジニア
┗ サーバーサイドエンジニアが作ったアプリケーションが安定して動作するために必要なサーバ環境やネットワーク構成、セキュリティ対策などを設計・運用
フロントエンドエンジニアとの違い
- フロントエンドエンジニア
┗ HTML、CSS、JavaScriptなどを用いてユーザーが直接触れる画面側を開発し、UI/UXを向上させる仕事が中心 - インフラエンジニア
┗ フロントエンドエンジニアが開発したWebサイトやアプリを安定的に公開・配信できる環境を構築
このように、インフラエンジニアは他のエンジニアが活躍するための“舞台装置”を整え、縁の下の力持ちとしてサービス全体を支える存在です。
インフラエンジニアを未経験から目指せる理由
「インフラエンジニア 未経験」で検索すると多くの求人や学習方法が見つかります。なぜ未経験からでも比較的目指しやすいのか、代表的な理由を見てみましょう。
座学より“現場力”が評価されやすい
インフラは物理サーバやネットワーク機器を扱うことも多く、実際の運用や検証を通じてスキルを身に付けやすい領域です。もちろん基礎知識は必要ですが、資格取得や自宅ラボ環境での学習成果をすぐに実務に活かせるため、学んだ分だけ着実に成長できます。
学習しやすい環境が増えている
クラウドの普及によって、オンプレミスの物理サーバを購入しなくてもAWSやAzure上で手軽に仮想サーバやネットワークを構築できるようになりました。
- 無料枠(Free Tier)を活用して低コストで学習できる
- 公式ドキュメントやオンライン学習サービス、勉強会などの情報源が充実している
未経験者でも触りながら学べる環境が整っているため、ハードルが低くなっています。
業務範囲が広く、ポジションに空きがある
IT業界全体でクラウド移行やDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中、インフラエンジニアの需要は拡大しています。特にセキュリティや可用性を意識した設計ができる人材は重宝されるため、未経験であっても学習意欲や適性を買われて採用されるケースが多いのです。
インフラエンジニアの将来性と需要
ITサービスはますます大規模・複雑化しており、インフラエンジニアの需要は高まる一方です。以下のポイントから、今後も将来性がある職種と言えるでしょう。
- クラウド移行の加速
┗ オンプレミス(自社保有のサーバ)からクラウドへの移行が進み、設計や移行の専門知識が求められている - セキュリティの重要性
┗ サイバー攻撃が巧妙化し、インフラレベルでのセキュリティ対策を行えるエンジニアへの需要が高まっている - DXの推進
┗ 業界や業種を問わずIT技術を活用する動きが盛んで、安定稼働するインフラ構築が不可欠
こうした背景から、インフラエンジニアはこれからもキャリアアップのチャンスが大いにあると考えられます。
私が経験したインフラSEのやりがいと苦労
私自身、15年以上インフラSEとして多様なプロジェクトに携わってきました。その中で感じたやりがいと苦労を簡単に紹介します。
- やりがい
- サービスを下支えする充実感:自分が設計・構築したインフラが多くのユーザーに使われている達成感
- トラブルシューティングによるスキルアップ:障害対応の経験が問題解決力を高め、同じミスを防ぐ設計・運用スキルにつながる
- 幅広い技術領域を学べる:サーバ、ネットワーク、クラウド、セキュリティなど幅広い知識が身に付く
- 苦労
- 夜間や休日の障害対応:24時間365日稼働が求められるシステムの場合、オンコール体制を整える必要がある
- 技術の変化スピード:クラウドやコンテナ技術、セキュリティの高度化など、新技術の学習が常に求められる
- コミュニケーションの難しさ:開発チーム、外部ベンダー、社内の他部署などと連携しながら進めるため調整能力が必要
これらの点を踏まえると、インフラエンジニアはコツコツと経験を積むことで大きく成長できるやりがいのある仕事だと感じています。
5. まとめ・結論
インフラエンジニアはITサービスの土台を支える、なくてはならない存在です。サーバやネットワーク、クラウドなどの幅広い技術を扱うため、得られるスキルも多岐にわたります。また、未経験であっても学習環境が整っており、実務経験を通じて着実に成長できることから、キャリアをスタートさせやすい職種と言えます。
さらに、IT業界の成長とともにインフラエンジニアの需要は今後も高まっていく見込みです。長期的に見ても安定した職種なので、これからIT業界で手に職をつけたい方は、ぜひインフラエンジニアへのチャレンジを検討してみてください。
6. 次アクション
- 関連資格を検討してみる
- クラウド環境でハンズオンしてみる
- LPIC(Linux全般の知識を体系的に学べる)
- CCNA(ネットワークの基礎を網羅する定番資格)
- AWS Certified Solutions Architect(AWSの設計・運用スキルを体系的に学べる)
- Microsoft Certified: Azure Administrator Associate(Azureの運用管理を体系的に学べる)
- Google Cloud Certified – Associate Cloud Engineer(GCPの基本的なクラウド運用スキルをを体系的に学べる)
- 学習コミュニティに参加する
- 技術カンファレンスやOSSコミュニティに参加し、実例やノウハウを共有
- 国内外のエンジニアとの交流を通じて最新情報をキャッチアップ
インフラエンジニアへの第一歩として、まずは書籍や学習サイトで基本を習得し、クラウド環境を活用した実践的なハンズオンに挑戦してみましょう。少しずつでも知識や経験を積み重ねることで、やがては大規模なインフラを手掛けるエンジニアとして成長できます。ぜひ一歩を踏み出してみてください。
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